その日、台風だったんですよ。
でも友達と遊ぶ約束をしてたので、友達の下宿で昼頃からテレビを観ながら話をしてました。
夜になって雨が止んだので銭湯へ行くことになりました。
まだ風が強かったので、私たち以外に人は歩いていませんでした。
友達は私よりいくらか前を歩いていました。
途中そんなに大きくもない川がありました。
友達が先に橋を渡っていきます。
それに続いて私が橋に一歩足を踏み入れた途端、全身がゼリーの中にぶにゅっと入りこんだような感触がありました。 
「うわっ!なんじゃ?ここ?」 
思わず大声を出すと、友達がくるりとふりむきます。
「流石やな」 ずいぶん後になってから、その橋が一条戻り橋だと知りました。

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