宮家のオーラ
天皇陛下からレスをいただいた話を読んで思い出した。 ★そのいち あれはまだ昭和の時代、バイト帰りの私は周囲の道路のむちゃくちゃな混雑具合に辟易しながら歩道を歩いていた。 なんでこんなに混み合っているのか? 普段ならいくら帰りのラッシュ時とはいえ、ここまで自動車が渋滞していることなどない。 駅までの道中に信号を2つ渡るのだが、そのときでさえ車は一ミリも進んでいない。 何事か? 用心しつつ進んでいくと、大通りには自動車が一台もいない。 頭の中は???だらけで、それでも歩道には普通に人が歩いているので、私も駅に向かって歩いていると、ふいに後方から黒塗りの自動車軍団がやってくるのが見えた。 曲がり角だったのでそちらに目をやったときだった。 相変わらず頭の中は???なのだが、この、黒塗りの高級車軍団、ただものではない、とひと目でわかる車好きのサガ。 数秒立ち止まって高級車軍団を眺めていると、目の前を浩宮殿下(令和の天皇陛下である!効果音ドン!)が通り過ぎていった。 な、なにー!ナルちゃん、だとぅ?!(←心の声&背景ベタフラ) なんと浩宮殿下は立ち止まって見ている歩道の上の我々一般人に軽く会釈をしながら手をふっておられた。 歩道の人々は突然の殿下のご登場に誰もリアクションをとれないでいた。 ポカーン…である。 手を伸ばせばその高級車のドアに手が届くようなところで浩宮殿下。 ピッカピカの車体の中には白のレザーシート。 そして浩宮殿下。 な…なんだこの…この…極超絶オーラは! 光学迷彩とでもいうのか、透明なのに見えるとでもいうのか、それはもう表現しがたいなにかのすごいエネルギーとでもいうか、とにかく浩宮殿下からはものすごいオーラが出てた。 …こ…これが…宮家の実力…。 そのとき私は己が一般庶民だという事実を自身に叩き込んだのであるッ! ★そのに 上記の事件が起きてからしばらくして、私は駅前のパン屋に転職した。 相変わらずバイトの身ではあるが、当時は体が弱かったので致し方なかった。 ...